目次
  1. 計算が苦手な私が、なぜ3,400万円の資産を築けたのか
  2. レシートの山に埋もれていた暗黒時代
    1. 「普通のこと」ができない苦しみ
    2. 妻に見せられなかった家計簿
  3. 革命の日——「自動で記録される」という発見
    1. きっかけは、ある一言だった
    2. 「できない」を「しなくていい」に変える発想
  4. 家計簿アプリ×クレカ連携の具体的な使い方
    1. おすすめアプリ3選(2025年最新版)
    2. クレジットカード連携の設定手順(マネーフォワードの場合)
    3. 私が連携しているもの一覧
  5. 「自動化」で私の人生はこう変わった
    1. 変化①:月末の恐怖がなくなった
    2. 変化②:妻との会話が変わった
    3. 変化③:投資を始める勇気が湧いた
  6. クレカ連携を「資産運用」に活かす裏技
    1. 証券口座連携で「リアルタイム資産額」を把握する
    2. 「月次レポート」を投資判断に活用する
  7. 正直に話す「デメリット」と対処法
    1. デメリット①:セキュリティへの不安
    2. デメリット②:現金払いは手動入力が必要
    3. デメリット③:連携が切れることがある
    4. デメリット④:無料プランの制限
  8. 「お釣りの恐怖」からの完全解放
    1. レジでの地獄体験
    2. キャッシュレス化で得た「自由」
    3. キャッシュレス化のコツ
  9. 第7章:障がいを「周囲に伝える」ということ
    1. 「助けて」が言えなかった頃
    2. 診断が「言葉」をくれた
    3. 伝えることで変わった世界
  10. まとめ:あなたは一人じゃない

計算が苦手な私が、なぜ3,400万円の資産を築けたのか

「家計簿をつけましょう」

この言葉を聞くたびに、私の心臓はギュッと縮みます。

はじめまして、りゅうぞうです。38歳、妻と子供が一人ずつ。そして、自閉スペクトラム症(ASD)と限局性学習症(SLD)という2つの障がいを持って生活しています。

特にSLDの影響で、計算が本当に、本当に苦手です。

暗算?無理です。 レシートの金額を足し算?地獄です。 手書きで家計簿をつける?3日で挫折した回数は両手で足りません。

でも、告白します。

私は今、資産3,400万円を築いています。そのうち90%が株式です。

「え?計算できないのに?」

そう思いますよね。私も最初は信じられませんでした。でも、これには明確な理由があります。

私は「計算しない」という選択をしたんです。

正確に言えば、「自分で計算しなくていい仕組み」を作ったんです。

今日は、計算が苦手な私がどうやって家計を管理しているのか、その秘密兵器である「家計簿アプリとクレカ連携」についてお話しします。同じように数字に苦しんでいる方、この記事があなたの「小さな革命」のきっかけになれば嬉しいです。


レシートの山に埋もれていた暗黒時代

「普通のこと」ができない苦しみ

27歳で診断を受けるまでの私は、まさに暗闘の日々でした。

社会人になって、「お金の管理くらいしっかりしなさい」と言われ続けました。当然ですよね。大人なんですから。

でも、私にとって「普通の家計管理」は拷問でした。

私が経験した「家計簿地獄」:

  • レシートを財布に入れる→1週間後にグシャグシャの紙の塊を発見
  • 手書きで記録しようとする→数字を書き間違える→消しゴムで消す→紙が破れる
  • 電卓で計算する→押し間違える→最初からやり直し→3回目で心が折れる
  • 「今月いくら使ったっけ?」→わからない→見て見ぬふり→月末に青ざめる

特に辛かったのは、「こんな簡単なこともできないのか」という自己嫌悪です。

周りの人は当たり前のようにやっている。なのに私だけができない。「努力が足りないんだ」「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い詰めました。

妻に見せられなかった家計簿

結婚してからも、私は妻に家計の詳細を見せることができませんでした。

見せられないというより、見せるものがなかったんです。

「今月の食費はいくら?」と聞かれても、正確に答えられない。レシートの山を見ながら「えーっと…たぶん…」としか言えない自分が情けなくて。

妻は優しい人なので責めませんでしたが、その優しさがかえって辛かった。

「俺は本当にダメな奴だ」

何度そう思ったかわかりません。


革命の日——「自動で記録される」という発見

きっかけは、ある一言だった

転機は、30歳の頃でした。

職場の同僚が何気なく言った一言。

「マネーフォワード使ってる?クレカ連携したら、勝手に家計簿つけてくれるよ」

勝手に?

その言葉が、私の頭の中でグルグル回りました。

自分で計算しなくていい? 自分で入力しなくていい? 勝手にやってくれる?

半信半疑でスマホにアプリをダウンロードし、クレジットカードを連携させました。

そして、翌日。

アプリを開いた瞬間、私は声を上げました。

「うそでしょ…全部記録されてる…」

昨日コンビニで買ったコーヒー、138円。 ドラッグストアで買ったティッシュ、298円。 全部、自動で、正確に、記録されていたんです。

私が何もしなくても。

この瞬間、私の中で何かが変わりました。

「できない」を「しなくていい」に変える発想

これは単なる便利ツールの発見ではありませんでした。

考え方のシフトでした。

SLDで計算が苦手な私は、ずっと「計算ができるようになりたい」と思っていました。でも、それは叶わない願いです。脳の特性は努力では変わらない。

でも、「計算しなくていい環境を作る」ことはできる

これが、私が資産形成で成功できた最大の秘訣です。

苦手なことを克服するのではなく、苦手なことをしなくていい仕組みを作る。

家計簿アプリとの出会いは、この考え方を教えてくれた最初の経験でした。


家計簿アプリ×クレカ連携の具体的な使い方

おすすめアプリ3選(2025年最新版)

私が実際に使ったことのあるアプリを紹介します。それぞれ特徴が違うので、自分に合うものを選んでください。

1. マネーフォワードME

  • 月額料金:無料プラン(連携4件まで)/プレミアム月額500円
  • 強み:連携できる金融機関が2,500以上と圧倒的に多い
  • 私の使用感:メインで6年以上使用中。UIがシンプルで見やすい

2. Zaim(ザイム)

  • 月額料金:無料プラン(広告あり)/プレミアム月額480円
  • 強み:レシート撮影機能が優秀。現金派にもおすすめ
  • 私の使用感:サブで使用。家族との共有機能が便利

3. MoneyTree(マネーツリー)

  • 月額料金:無料(基本機能すべて無料)
  • 強み:無料でも広告なし。シンプルを極めたデザイン
  • 私の使用感:妻が使用中。無料でここまでできるのはすごい

クレジットカード連携の設定手順(マネーフォワードの場合)

  1. アプリをダウンロードして会員登録
  2. 「口座」タブ→「追加」をタップ
  3. 「クレジットカード」を選択
  4. 使っているカード会社を検索(例:楽天カード)
  5. カード会社のログインID・パスワードを入力
  6. 連携完了!

所要時間:約5分

たったこれだけで、そのカードで買い物するたびに自動で記録されます。

私が連携しているもの一覧

クレジットカード:

  • 楽天カード(メイン)
  • 三井住友カード(サブ)

銀行口座:

  • 住信SBIネット銀行
  • 楽天銀行
  • ゆうちょ銀行

証券口座:

  • SBI証券
  • 楽天証券

電子マネー:

  • PayPay
  • 楽天ペイ

ポイント:

  • 楽天ポイント
  • Tポイント

これらすべてが一つのアプリで見られます。資産総額も自動計算されます。

私の場合、株価が変動すると資産額も自動で更新されるので、「今いくら持ってるか」が一目でわかります。計算不要です。


「自動化」で私の人生はこう変わった

変化①:月末の恐怖がなくなった

以前は月末が近づくと、なんとなく不安でした。

「今月使いすぎたかな…」 「あといくら使えるんだろう…」

でも、わからない。確認する術がない。だから見て見ぬふりをして、クレカの請求書を見て青ざめる。

今は違います。

アプリを開けば、今月の支出が即座にわかる

「食費:45,000円」 「日用品:12,000円」 「合計:○○円」

全部、数字で見える。自分で計算する必要なし。

変化②:妻との会話が変わった

「今月の家計、見せて」

以前はこの言葉が怖かった。

今は、スマホの画面を見せるだけ

「はい、これ」

グラフで見やすく表示されているので、妻も一目で理解できます。

「食費がちょっと多いね」 「外食減らそうか」

こんな建設的な会話ができるようになりました。

数字を「見せられる」ようになったことで、家計管理が「夫婦の共同作業」になったんです。これは予想外の効果でした。

変化③:投資を始める勇気が湧いた

家計が「見える化」されたことで、毎月いくら余るかがわかるようになりました。

「あれ、毎月5万円くらい余ってるな…」

この「余裕」が見えたことで、投資を始める決心がつきました。

最初は月3万円から。それが今では…3,400万円です。

「見える」ことは「行動」につながる

これは家計管理の話だけではありません。障がいを持つ私たちにとって、「現状を正確に把握する」ことは、次のステップを踏み出すための土台なんです。


クレカ連携を「資産運用」に活かす裏技

ここからは少しマニアックな話。すでに家計簿アプリを使っている方向けです。

証券口座連携で「リアルタイム資産額」を把握する

マネーフォワードやZaimは、SBI証券や楽天証券とも連携できます。

これを連携すると、保有株式の時価総額が自動で反映されます。

私の場合、日本株、米国株、投資信託をすべて連携しているので、アプリを開くと「今日の資産総額」が一発でわかります。

計算?しません。 株価を調べて×株数を計算?しません。

全部、アプリが勝手にやってくれます。

「月次レポート」を投資判断に活用する

マネーフォワードのプレミアム会員になると、毎月「月次レポート」が届きます。

  • 今月の収入
  • 今月の支出
  • 収支の差額
  • 前月比の変化

これを見て、「今月は余裕があったから、来月は投資額を増やそう」といった判断ができます。

感覚ではなく、データで判断する。

計算が苦手な私でも、数字を「見る」ことはできる。そして、見えれば判断できる。

これが、私が「計算できないのに資産家」になれた秘密です。


正直に話す「デメリット」と対処法

良いことばかり書きましたが、デメリットもあります。正直にお伝えします。

デメリット①:セキュリティへの不安

銀行やクレカのログイン情報をアプリに入力することに、抵抗を感じる方も多いでしょう。

対処法:

  • 二段階認証を必ず設定する
  • アプリのパスコードロックを有効にする
  • 大手アプリは金融機関レベルのセキュリティを採用(256bit暗号化など)

私は6年以上使っていますが、セキュリティ事故は一度もありません。ただし、100%安全とは言えないので、心配な方は連携を必要最小限にするのも一つの方法です。

デメリット②:現金払いは手動入力が必要

クレカやQRコード決済は自動記録されますが、現金で払った分は記録されません

対処法:

  • 極力キャッシュレスで支払う(私の推奨)
  • レシート撮影機能を使う(Zaimが優秀)
  • 「現金で○○円使った」と大まかに手動入力する

私は生活費の98%をキャッシュレス化しました。現金を使うのは、どうしても現金しか使えない場面だけ。これで、ほぼ完全自動記録が実現しています。

デメリット③:連携が切れることがある

金融機関のシステム更新などで、連携が切れることがあります。

対処法:

  • 週に1回はアプリを開いて連携状況を確認する
  • 切れていたら再ログインする(1分で完了)
  • 通知設定をONにしておくと、切断時にお知らせが届く

正直、これは少し面倒です。でも、手書きで家計簿をつける苦労に比べたら、1分の再ログインなんて天国です。

デメリット④:無料プランの制限

マネーフォワードの無料プランは、連携できる口座が4件までに制限されています(2025年現在)。

対処法:

  • 本当に必要な口座だけ厳選する
  • 月500円払ってプレミアムにする
  • 無料で無制限のMoneyTreeを使う

私は迷わずプレミアム会員になりました。月500円で「計算しなくていい生活」が買えるなら、安いものです。年間6,000円。それで何十時間もの苦痛から解放されるんですから。


「お釣りの恐怖」からの完全解放

レジでの地獄体験

SLDを持つ方なら、共感していただけると思います。

レジでの現金払い、怖くないですか?

私の「レジ恐怖症」エピソードを紹介します。

エピソード①:お釣りの計算パニック

コンビニで432円の買い物。1,000円札を出す。

店員さん「568円のお釣りです」

その瞬間、私の頭の中は真っ白になります。

「568円…?本当に?合ってる?」

検算しようにも、1,000-432の暗算ができない。財布を開けながら「えーっと、えーっと…」とフリーズ。後ろに人が並んでいるプレッシャー。

結局、「たぶん合ってる…」と思いながらお釣りを受け取る。モヤモヤしたまま店を出る。

エピソード②:小銭パニック

会計が「673円」と言われる。

「端数を小銭で払おう」と思う。

財布の中の小銭を見る。100円玉が6枚、50円玉が1枚、10円玉が7枚、1円玉が…何枚あるかわからない。

673円をちょうど出すには、どの組み合わせ?

頭が回らない。後ろの人の視線が痛い。

結局、「すみません、1,000円で…」と紙幣を出す。また小銭が増える。

この無限ループが、本当に辛かった。

キャッシュレス化で得た「自由」

今の私は、現金をほぼ持ち歩きません

  • コンビニ:楽天ペイ
  • スーパー:クレジットカード
  • ドラッグストア:PayPay
  • 飲食店:クレジットカードまたはQR決済

支払いはスマホをかざすだけ。またはカードを出すだけ

計算?しません。 お釣り?ありません。 小銭の組み合わせ?考えません。

レジでの滞在時間は5秒。後ろの人を待たせることもない。

これが、どれほどの解放感か。

同じ苦しみを知っている方には、わかっていただけると思います。

キャッシュレス化のコツ

ステップ1:メインのクレジットカードを1枚決める

おすすめは楽天カードまたは三井住友カード(NL)。年会費無料で、ポイント還元率も高い。

ステップ2:スマホ決済を1つ導入する

PayPay、楽天ペイ、d払いなど、何でもOK。まずは1つだけ。

ステップ3:「現金のみ」の店を避ける

申し訳ないけど、私は現金しか使えない店には極力行きません。これは障がいへの合理的配慮を自分で作り出す行為です。罪悪感を持つ必要はありません。

ステップ4:どうしても現金が必要な場面用に、1万円だけ財布に入れておく

完全キャッシュレスは難しいので、緊急用として。でも、使わないことを目標に


第7章:障がいを「周囲に伝える」ということ

「助けて」が言えなかった頃

計算が苦手なこと。数字を見ると頭が真っ白になること。

これを人に言うのは、本当に怖かった。

「そんなの言い訳でしょ」 「努力が足りないだけ」 「大人なんだから」

そう言われるのが怖くて、ずっと隠していました。

レジで戸惑っても、「ちょっと考え事してて…」と誤魔化す。 仕事で計算ミスをしても、「すみません、確認不足で…」と謝る。

本当の理由は言えない。だって、理解してもらえないと思っていたから。

診断が「言葉」をくれた

27歳で診断を受けたとき、私は「言葉」を手に入れました。

「限局性学習症(SLD)」

この診断名があることで、「自分のせいじゃなかったんだ」と思えました。そして、人に説明するための言葉を得ました。

「私、SLDという障がいがあって、計算が脳の特性上、難しいんです」

最初にこう言ったとき、声が震えました。どんな反応をされるか、怖くて怖くて。

でも、相手は言いました。

「そうなんだ。教えてくれてありがとう」

この言葉で、私は泣きそうになりました。

伝えることで変わった世界

すべての人が理解してくれるわけではありません。残念ながら、心無い言葉をかけられたこともあります。

でも、伝えることで、助けてくれる人が現れたのも事実です。

  • 職場で、計算が必要な業務を他の人が代わってくれるようになった
  • 友人が、会計時に「俺が計算するよ」と言ってくれるようになった
  • 妻が、家計管理の方法を一緒に考えてくれるようになった

「できない」を隠すエネルギーは膨大です。それを**「伝える」ことに使い直した**ら、人生が軽くなりました。


まとめ:あなたは一人じゃない

長い記事を読んでくださり、ありがとうございます。

最後に、伝えたいことがあります。

「計算ができない」ことは、あなたのせいじゃない。

私はSLDという障がいを持っています。どんなに努力しても、暗算はできません。それは脳の特性であり、怠けでも甘えでもない

でも、「計算しなくていい仕組み」を作ることはできる

  • 家計簿アプリを使えば、自動で記録される
  • クレカ連携を使えば、計算不要で支出がわかる
  • キャッシュレス化すれば、お釣りの恐怖から解放される

苦手なことを克服する必要はない。苦手なことをしなくていい環境を作ればいい。

これが、計算が苦手な私が3,400万円の資産を築けた理由です。

同じように数字に苦しんでいる方へ。

あなたは「ダメな人間」じゃない。 ただ、まだ「自分に合ったやり方」に出会っていないだけ。

この記事が、あなたにとっての「小さな革命」のきっかけになれたら、こんなに嬉しいことはありません。

不器用な私ですが、これからも「暮らしの攻略本」を書き続けます。

あなたは、一人じゃない。