特定口座(源泉徴収あり)は神のシステム:確定申告をしなくて済むように、あえて少し税金を払ってでも「手間」を買う戦略

計算が苦手な私が、なぜ3,400万円の資産を築けたのか
「確定申告」という言葉を聞いただけで、胃がキリキリしませんか?
はじめまして、りゅうぞうです。38歳、自閉スペクトラム症(ASD)と限局性学習症(SLD)を持つ、計算が壊滅的にできない男です。
いきなりですが、私の「できない」を告白させてください。
- 暗算?無理です。2桁の足し算で固まります
- 確定申告の書類?見ただけで頭が真っ白になります
- 税務署からの電話?心臓が止まりそうになります
でも、そんな私が今、約3,400万円の資産を運用しています。しかも、その90%は株式です。
「え、計算できないのに投資できるの?」
そう思いますよね。私も最初は無理だと思っていました。
でも、ある日気づいたんです。「計算ができないなら、計算しなくていい仕組みを使えばいい」と。
今日お伝えしたい結論は、とてもシンプルです。
「特定口座(源泉徴収あり)を選べば、確定申告という名の地獄から解放される」
少し余分に税金を払うことになっても、私たちの「手間」と「精神的苦痛」を買い取ってもらえるなら、それは最高の投資です。
SLDにとって確定申告は「ラスボス」である理由
なぜ私たちは確定申告が苦手なのか
「確定申告なんて、みんなやってるでしょ?」
健常者の方はそう言います。でも、私たちSLD当事者にとって、確定申告は単なる「面倒な作業」ではありません。
これは、私たちの苦手分野がすべて詰め込まれた「ラスボス戦」なんです。
SLD当事者が確定申告で直面する壁
- 計算の連続:収入、控除、税額…数字だらけで頭がパンクする
- 複雑な書類:どこに何を書くのか、まるで迷路
- 期限のプレッシャー:3月15日という締め切りが精神を蝕む
- 曖昧な判断:「これは経費になりますか?」という正解のない問い
- ミスへの恐怖:間違えたら追徴課税?脱税扱い?
私が27歳で障がいの診断を受ける前、毎年の確定申告シーズンは本当に地獄でした。
私の失敗談:確定申告で泣いた夜
29歳の頃、副業収入があったため確定申告が必要になりました。
e-Taxに挑戦したものの、どこで何を入力すればいいのかさっぱりわからない。3時間かけて入力したのに、最後の計算で数字が合わない。やり直そうとしたら、データが消えた。
深夜2時、パソコンの前で泣きました。大の大人が。
翌日、税務署に直接行きました。列に並んで2時間待ち、担当者に説明を受けながら1時間かけて書類を作成。
たった数万円の副業収入のために、合計6時間以上を費やしたんです。
この時、私は心に誓いました。
「二度とこんな思いはしたくない」と。
ASD特性が追い打ちをかける
ちなみに、ASDの特性も確定申告を難しくします。
- 曖昧さへの不安:「グレーゾーン」の判断ができない
- 完璧主義:一つでも間違いがあると先に進めない
- 変化への弱さ:毎年微妙にルールが変わるのについていけない
- コミュニケーションの壁:税務署に電話で質問するハードルが高すぎる
ASDとSLDの「ダブルパンチ」を受けている私にとって、確定申告は年に一度の「精神的処刑台」でした。
特定口座(源泉徴収あり)という「神のシステム」との出会い
証券口座の3つの選択肢
株式投資を始めるとき、証券会社で口座を開設しますよね。
その時、必ず聞かれるのが「口座の種類」です。
初心者の方向けに、簡単に説明しますね。
証券口座の種類(初心者向け解説)
| 口座の種類 | 確定申告 | 特徴 |
|---|---|---|
| 一般口座 | 必要 | 自分で損益計算&申告。完全セルフサービス |
| 特定口座(源泉徴収なし) | 必要 | 証券会社が計算してくれるが、申告は自分で |
| 特定口座(源泉徴収あり) | 不要 | 証券会社が計算&納税まで全自動 |
違いがわかりますか?
「源泉徴収あり」を選ぶと、確定申告が不要になるんです。
売却益が出たら、証券会社が勝手に税金(約20%)を差し引いて、あなたの代わりに納税してくれます。
私がこれを知った時、衝撃を受けました。
「え、そんな便利なシステムがあるの?なんで誰も教えてくれなかったの?」
私が「源泉徴収あり」を選んだ決め手
30歳の時、投資を本格的に始めようと決意しました。
証券口座を開設する際、口座タイプを選ぶ画面で手が止まりました。
「源泉徴収なし」の方が税金面で有利になるケースがある、とネットで読んだからです。
でも、私は即座に「源泉徴収あり」を選びました。
理由は単純です。
「確定申告をしなくていい」という安心感は、何円払っても手に入れたい
あの29歳の夜、確定申告で泣いた記憶がフラッシュバックしました。
たとえ少し損をすることがあっても、あの苦痛を味わわずに済むなら安いものだ。
これが私の判断でした。
「少し損」の正体と、それでも選ぶ価値
源泉徴収ありのデメリットを正直に話します
ここで、誠実にデメリットもお伝えしますね。
「源泉徴収あり」には確かに不利な点があります。
デメリット1:年間利益20万円以下でも税金を取られる
サラリーマンの場合、株の利益が年間20万円以下なら確定申告不要で、税金もかからない制度があります。
でも「源泉徴収あり」だと、利益が出た瞬間に自動で約20%引かれてしまう。
例えば、年間15万円の利益が出た場合:
- 源泉徴収なし → 確定申告しなければ税金0円
- 源泉徴収あり → 約3万円が自動で引かれる
「3万円も損じゃないか!」と思いますよね。
デメリット2:複数口座間の損益通算ができない
A証券で10万円の利益、B証券で10万円の損失。トータルはプラマイゼロ。
本来なら税金はかからないはずですが、「源泉徴収あり」で放っておくと、A証券で払った税金が戻ってきません。
この場合は確定申告をすれば取り戻せますが、それじゃ本末転倒ですよね。
デメリット3:配当控除が受けられない
配当金を総合課税で申告すると、所得によっては税金が安くなることがあります。
でも「源泉徴収あり」で完結させると、この恩恵は受けられません。
それでも私が「源泉徴収あり」を推す理由
上記のデメリット、すべて理解しています。
でも、私は迷いなく「源泉徴収あり」を選び続けます。
なぜか?
理由1:「手間」のコストは想像以上に高い
確定申告にかかる時間を計算してみてください。
- 書類を集める:1〜2時間
- e-Taxで入力:2〜3時間(慣れてない人は倍以上)
- 間違いがあれば修正:さらに数時間
- 精神的ストレス:プライスレス(計測不能)
私の場合、SLDの特性上、この作業時間は健常者の3〜5倍かかります。
仮に時給1,000円で換算しても、10時間で1万円分の労力。
「節税できる3万円」より「失う時間と精神力」の方が高くつくんです。
理由2:ミスのリスクを排除できる
確定申告でミスをすると、追徴課税や延滞税が発生する可能性があります。
最悪の場合、税務調査の対象になることも。
「源泉徴収あり」なら、そもそもミスの発生源がない。
これ、めちゃくちゃ大事なことです。
理由3:投資を「続けられる」環境を作れる
投資で最も重要なのは「続けること」です。
どんなに優れた投資戦略も、途中でやめてしまったら意味がありません。
確定申告がストレスで投資をやめてしまう人、実は結構いるんです。
「税金面で少し不利」より「投資を継続できない」方がはるかに大損。
私が3,400万円の資産を築けたのは、8年間コツコツ続けてきたから。
その「続けられる環境」を、源泉徴収ありが支えてくれています。
「確定申告した方がいい」ケースも知っておこう
ここからは少しマニアックな話。中級者以上の方向けです。
「源泉徴収あり」でも、あえて確定申告した方が得なケースがあります。
ケース1:大きな損失が出た年
株で100万円の損失が出たとします。
この損失は、確定申告することで「3年間繰り越し」できます。
翌年100万円の利益が出ても、前年の損失と相殺して税金ゼロにできる。
これは「源泉徴収あり」でも確定申告すれば使える制度です。
大損した年は、歯を食いしばって確定申告する価値があります。
ケース2:年収が低い年(育休中・退職後など)
年収が低いと、配当金を総合課税で申告した方が税率が下がることがあります。
所得税の税率5%の人なら、配当にかかる税金が20%→約15%に下がる計算。
でもこれ、計算が複雑すぎるので、私は基本的に無視しています。
「面倒くささ」と「節税額」を天秤にかけて、面倒くささが勝つなら無視でOK。
ケース3:ふるさと納税や医療費控除で確定申告する年
どうせ確定申告するなら、株の方も一緒に申告すれば損益通算できます。
私の場合、ふるさと納税はワンストップ特例を使っているので、これも回避できています。
「確定申告しない」という戦略を一貫させることが、私のような特性を持つ人には重要です。
具体的な設定方法と、私が使っている証券会社
特定口座(源泉徴収あり)の設定方法
設定自体はとても簡単です。
新規口座開設の場合
- 証券会社のサイトで口座開設を申し込む
- 口座タイプを選ぶ画面で**「特定口座(源泉徴収あり)」**にチェック
- 完了
これだけです。
すでに口座を持っている場合
ほとんどの証券会社で、マイページから口座区分の変更ができます。
- SBI証券:「口座管理」→「お客様情報 設定・変更」
- 楽天証券:「マイメニュー」→「口座情報」
- マネックス証券:「保有残高・口座管理」→「口座情報」
注意点:変更は年に1回、年初にしかできない場合が多いです。
今年すでに取引がある場合は、来年まで待つ必要があることも。
私が使っている証券会社
参考までに、私のメイン口座はSBI証券です。
選んだ理由はシンプルでした。
SBI証券を選んだ理由
- 手数料が安い:国内株式の売買手数料が無料(ゼロ革命)
- 画面がシンプル:ごちゃごちゃしていなくて見やすい
- アプリが使いやすい:スマホからサクッと確認できる
- NISA口座も同時に管理できる:一つの画面で完結
正直、どの大手ネット証券を選んでも大差ありません。
大事なのは「特定口座(源泉徴収あり)」を選ぶこと。
証券会社選びで悩んで行動できなくなるくらいなら、目についた大手で即開設してください。
NISA口座との併用がベスト
ここで一つ、重要なポイントをお伝えします。
NISA口座は「源泉徴収」とか関係なく、そもそも税金がかかりません。
2024年から始まった新NISAでは、年間360万円まで非課税で投資できます。
つまり、最強の組み合わせはこうです。
私の投資戦略(シンプル版)
- まずNISA枠を使い切る(税金ゼロ)
- NISA枠を超えた分は特定口座(源泉徴収あり)(自動納税)
- 確定申告?何それ美味しいの?(完全放置)
この戦略で8年間、一度も確定申告せずに資産を増やしてきました。
計算が苦手でも、仕組みを味方につければ投資はできる。
これが私の実体験から得た答えです。
「手間を買う」という発想の転換
お金で解決できることは、お金で解決していい
私たち障がい当事者は、日常生活でも多くの「手間」に苦しんでいます。
- 役所の手続き
- 契約書の記入
- 電話でのやり取り
- 急な予定変更への対応
健常者にとっての「ちょっとした手間」が、私たちにとっては「巨大な壁」になることがある。
だからこそ、お金で解決できる手間は、お金で解決していいんです。
私が「手間を買っている」例
| 手間 | 解決策 | コスト |
|---|---|---|
| 確定申告 | 特定口座(源泉徴収あり) | 年間数千円〜数万円の税金増 |
| 家計簿つけ | マネーフォワード有料版 | 月額500円 |
| 買い物 | ネットスーパー | 配送料300〜500円 |
| 料理 | ミールキット | 割高だが時短 |
「もったいない」より「楽になる」を選ぶ。
これが、私のような特性を持つ人が生き延びるための戦略です。
「合理的配慮」は自分で作れる
会社や学校では「合理的配慮」を求めることができます。
でも、投資の世界で誰かが配慮してくれることはありません。
だから、自分で自分に配慮するんです。
「特定口座(源泉徴収あり)」を選ぶことは、自分自身への合理的配慮。
税金面で少し不利になっても、それは「精神的健康を守るための投資」です。
海外の事例:アメリカの「Tax-Loss Harvesting」自動化サービス
ここで少し視野を広げて、海外の事例を紹介します。
アメリカでは、WealthfrontやBettermentというロボアドバイザーが人気です。
これらのサービスには「Tax-Loss Harvesting(タックスロス・ハーベスティング)」という機能があります。
Tax-Loss Harvestingとは?(初心者向け解説)
含み損のある株を売って損失を確定させ、税金を減らすテクニックです。
例えば、A株で10万円の利益、B株で5万円の含み損がある場合。
B株を売って損失を確定させると、課税対象の利益が10万円→5万円に減る。
アメリカのロボアドは、これを自動でやってくれるんです。
日本ではまだここまで進んでいませんが、「税金関連の手間を自動化する」という発想は世界共通のトレンドです。
日本の「特定口座(源泉徴収あり)」は、ある意味この先駆けともいえます。
「できない自分」を受け入れた日
27歳、診断を受けた日のこと
少し個人的な話をさせてください。
私が自閉スペクトラム症(ASD)と限局性学習症(SLD)の診断を受けたのは、27歳の時でした。
それまでの人生は、本当に辛かった。
学生時代、テストで計算問題だけ白紙で出していました。先生には「努力が足りない」と言われ続けました。
社会人になっても、経費精算で何度もミスをして怒られました。「なんでこんな簡単なことができないんだ」と。
自分でも、自分がわからなかった。
診断を受けた時、医師からこう言われました。
「あなたは怠けているわけでも、努力が足りないわけでもない。脳の特性として、計算処理が苦手なんです」
その瞬間、涙が止まりませんでした。
20年以上背負ってきた「ダメな自分」という重荷が、少しだけ軽くなった気がしました。
「できない」を認めてから、人生が変わった
診断を受けてから、私は発想を変えました。
「できないことを頑張る」から「できないことは仕組みで解決する」へ。
計算ができない?→自動計算ツールを使う 確定申告ができない?→源泉徴収ありを選ぶ 暗算ができない?→スマホの電卓を堂々と使う
「できない自分」を責めるのをやめた瞬間、人生の選択肢が広がりました。
そして気づいたら、計算が苦手な私が3,400万円の資産を築いていた。
これは自慢じゃありません。
「仕組みの力」を借りれば、障がいがあっても資産形成はできる。
その証拠を、私自身が生きています。
まとめ:あなたへのメッセージ
「確定申告が怖い」あなたへ
もし今、確定申告が怖くて投資を始められないなら。
「特定口座(源泉徴収あり)」を選んでください。
それだけで、あなたの恐怖は消えます。
「少し損するのが嫌」あなたへ
確かに、税金面で少し不利になるケースはあります。
でも考えてみてください。
確定申告のストレスで投資をやめてしまったら、「少しの損」どころじゃない大損です。
投資で最も大切なのは「続けること」。
そのために必要な環境を、お金で買う。それは立派な戦略です。
同じ障がいを持つあなたへ
私も、あなたと同じです。
計算ができません。暗算ができません。確定申告の書類を見ると頭が真っ白になります。
でも、投資はできています。
「できない」ことがあっても、「できる」方法は必ずある。
仕組みを味方につければ、私たちだって資産を築ける。
あなたは一人じゃない。
かつて確定申告で泣いた私が、今こうしてブログを書いている。
あなたにもきっとできます。
最後に:小さな一歩を踏み出そう
今日覚えてほしいことは、たった一つです。
証券口座を開くとき、「特定口座(源泉徴収あり)」にチェックを入れる。
これだけで、確定申告という「ラスボス」を倒す必要がなくなります。
完璧な投資家になる必要はありません。
私だって、未だに自分のポートフォリオの損益を暗算で計算できません。
それでも、コツコツ続けてきたら、ここまで来れた。
あなたの小さな一歩を、心から応援しています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
質問や感想があれば、いつでもコメントしてくださいね。
不器用な私ですが、同じように悩む誰かの光になれたら嬉しいです。
りゅうぞう








