目次
  1. 計算が苦手な私が、なぜ3,400万円の資産を築けたのか
  2. SLDにとって確定申告は「ラスボス」である理由
    1. なぜ私たちは確定申告が苦手なのか
    2. ASD特性が追い打ちをかける
  3. 特定口座(源泉徴収あり)という「神のシステム」との出会い
    1. 証券口座の3つの選択肢
    2. 私が「源泉徴収あり」を選んだ決め手
  4. 「少し損」の正体と、それでも選ぶ価値
    1. 源泉徴収ありのデメリットを正直に話します
    2. それでも私が「源泉徴収あり」を推す理由
  5. 「確定申告した方がいい」ケースも知っておこう
    1. ケース1:大きな損失が出た年
    2. ケース2:年収が低い年(育休中・退職後など)
    3. ケース3:ふるさと納税や医療費控除で確定申告する年
  6. 具体的な設定方法と、私が使っている証券会社
    1. 特定口座(源泉徴収あり)の設定方法
    2. 私が使っている証券会社
    3. NISA口座との併用がベスト
  7. 「手間を買う」という発想の転換
    1. お金で解決できることは、お金で解決していい
    2. 「合理的配慮」は自分で作れる
  8. 海外の事例:アメリカの「Tax-Loss Harvesting」自動化サービス
  9. 「できない自分」を受け入れた日
    1. 27歳、診断を受けた日のこと
    2. 「できない」を認めてから、人生が変わった
  10. まとめ:あなたへのメッセージ
    1. 「確定申告が怖い」あなたへ
    2. 「少し損するのが嫌」あなたへ
    3. 同じ障がいを持つあなたへ
    4. 最後に:小さな一歩を踏み出そう

計算が苦手な私が、なぜ3,400万円の資産を築けたのか

「確定申告」という言葉を聞いただけで、胃がキリキリしませんか?

はじめまして、りゅうぞうです。38歳、自閉スペクトラム症(ASD)と限局性学習症(SLD)を持つ、計算が壊滅的にできない男です。

いきなりですが、私の「できない」を告白させてください。

  • 暗算?無理です。2桁の足し算で固まります
  • 確定申告の書類?見ただけで頭が真っ白になります
  • 税務署からの電話?心臓が止まりそうになります

でも、そんな私が今、約3,400万円の資産を運用しています。しかも、その90%は株式です。

「え、計算できないのに投資できるの?」

そう思いますよね。私も最初は無理だと思っていました。

でも、ある日気づいたんです。「計算ができないなら、計算しなくていい仕組みを使えばいい」と。

今日お伝えしたい結論は、とてもシンプルです。

「特定口座(源泉徴収あり)を選べば、確定申告という名の地獄から解放される」

少し余分に税金を払うことになっても、私たちの「手間」と「精神的苦痛」を買い取ってもらえるなら、それは最高の投資です。


SLDにとって確定申告は「ラスボス」である理由

なぜ私たちは確定申告が苦手なのか

「確定申告なんて、みんなやってるでしょ?」

健常者の方はそう言います。でも、私たちSLD当事者にとって、確定申告は単なる「面倒な作業」ではありません。

これは、私たちの苦手分野がすべて詰め込まれた「ラスボス戦」なんです。

SLD当事者が確定申告で直面する壁

  • 計算の連続:収入、控除、税額…数字だらけで頭がパンクする
  • 複雑な書類:どこに何を書くのか、まるで迷路
  • 期限のプレッシャー:3月15日という締め切りが精神を蝕む
  • 曖昧な判断:「これは経費になりますか?」という正解のない問い
  • ミスへの恐怖:間違えたら追徴課税?脱税扱い?

私が27歳で障がいの診断を受ける前、毎年の確定申告シーズンは本当に地獄でした。

私の失敗談:確定申告で泣いた夜

29歳の頃、副業収入があったため確定申告が必要になりました。

e-Taxに挑戦したものの、どこで何を入力すればいいのかさっぱりわからない。3時間かけて入力したのに、最後の計算で数字が合わない。やり直そうとしたら、データが消えた。

深夜2時、パソコンの前で泣きました。大の大人が。

翌日、税務署に直接行きました。列に並んで2時間待ち、担当者に説明を受けながら1時間かけて書類を作成。

たった数万円の副業収入のために、合計6時間以上を費やしたんです。

この時、私は心に誓いました。

「二度とこんな思いはしたくない」と。

ASD特性が追い打ちをかける

ちなみに、ASDの特性も確定申告を難しくします。

  • 曖昧さへの不安:「グレーゾーン」の判断ができない
  • 完璧主義:一つでも間違いがあると先に進めない
  • 変化への弱さ:毎年微妙にルールが変わるのについていけない
  • コミュニケーションの壁:税務署に電話で質問するハードルが高すぎる

ASDとSLDの「ダブルパンチ」を受けている私にとって、確定申告は年に一度の「精神的処刑台」でした。


特定口座(源泉徴収あり)という「神のシステム」との出会い

証券口座の3つの選択肢

株式投資を始めるとき、証券会社で口座を開設しますよね。

その時、必ず聞かれるのが「口座の種類」です。

初心者の方向けに、簡単に説明しますね。

証券口座の種類(初心者向け解説)

口座の種類確定申告特徴
一般口座必要自分で損益計算&申告。完全セルフサービス
特定口座(源泉徴収なし)必要証券会社が計算してくれるが、申告は自分で
特定口座(源泉徴収あり)不要証券会社が計算&納税まで全自動

違いがわかりますか?

「源泉徴収あり」を選ぶと、確定申告が不要になるんです。

売却益が出たら、証券会社が勝手に税金(約20%)を差し引いて、あなたの代わりに納税してくれます。

私がこれを知った時、衝撃を受けました。

「え、そんな便利なシステムがあるの?なんで誰も教えてくれなかったの?」

私が「源泉徴収あり」を選んだ決め手

30歳の時、投資を本格的に始めようと決意しました。

証券口座を開設する際、口座タイプを選ぶ画面で手が止まりました。

「源泉徴収なし」の方が税金面で有利になるケースがある、とネットで読んだからです。

でも、私は即座に「源泉徴収あり」を選びました。

理由は単純です。

「確定申告をしなくていい」という安心感は、何円払っても手に入れたい

あの29歳の夜、確定申告で泣いた記憶がフラッシュバックしました。

たとえ少し損をすることがあっても、あの苦痛を味わわずに済むなら安いものだ。

これが私の判断でした。


「少し損」の正体と、それでも選ぶ価値

源泉徴収ありのデメリットを正直に話します

ここで、誠実にデメリットもお伝えしますね。

「源泉徴収あり」には確かに不利な点があります。

デメリット1:年間利益20万円以下でも税金を取られる

サラリーマンの場合、株の利益が年間20万円以下なら確定申告不要で、税金もかからない制度があります。

でも「源泉徴収あり」だと、利益が出た瞬間に自動で約20%引かれてしまう。

例えば、年間15万円の利益が出た場合:

  • 源泉徴収なし → 確定申告しなければ税金0円
  • 源泉徴収あり → 約3万円が自動で引かれる

「3万円も損じゃないか!」と思いますよね。

デメリット2:複数口座間の損益通算ができない

A証券で10万円の利益、B証券で10万円の損失。トータルはプラマイゼロ。

本来なら税金はかからないはずですが、「源泉徴収あり」で放っておくと、A証券で払った税金が戻ってきません。

この場合は確定申告をすれば取り戻せますが、それじゃ本末転倒ですよね。

デメリット3:配当控除が受けられない

配当金を総合課税で申告すると、所得によっては税金が安くなることがあります。

でも「源泉徴収あり」で完結させると、この恩恵は受けられません。

それでも私が「源泉徴収あり」を推す理由

上記のデメリット、すべて理解しています。

でも、私は迷いなく「源泉徴収あり」を選び続けます。

なぜか?

理由1:「手間」のコストは想像以上に高い

確定申告にかかる時間を計算してみてください。

  • 書類を集める:1〜2時間
  • e-Taxで入力:2〜3時間(慣れてない人は倍以上)
  • 間違いがあれば修正:さらに数時間
  • 精神的ストレス:プライスレス(計測不能)

私の場合、SLDの特性上、この作業時間は健常者の3〜5倍かかります。

仮に時給1,000円で換算しても、10時間で1万円分の労力。

「節税できる3万円」より「失う時間と精神力」の方が高くつくんです。

理由2:ミスのリスクを排除できる

確定申告でミスをすると、追徴課税や延滞税が発生する可能性があります。

最悪の場合、税務調査の対象になることも。

「源泉徴収あり」なら、そもそもミスの発生源がない。

これ、めちゃくちゃ大事なことです。

理由3:投資を「続けられる」環境を作れる

投資で最も重要なのは「続けること」です。

どんなに優れた投資戦略も、途中でやめてしまったら意味がありません。

確定申告がストレスで投資をやめてしまう人、実は結構いるんです。

「税金面で少し不利」より「投資を継続できない」方がはるかに大損。

私が3,400万円の資産を築けたのは、8年間コツコツ続けてきたから。

その「続けられる環境」を、源泉徴収ありが支えてくれています。


「確定申告した方がいい」ケースも知っておこう

ここからは少しマニアックな話。中級者以上の方向けです。

「源泉徴収あり」でも、あえて確定申告した方が得なケースがあります。

ケース1:大きな損失が出た年

株で100万円の損失が出たとします。

この損失は、確定申告することで「3年間繰り越し」できます。

翌年100万円の利益が出ても、前年の損失と相殺して税金ゼロにできる。

これは「源泉徴収あり」でも確定申告すれば使える制度です。

大損した年は、歯を食いしばって確定申告する価値があります。

ケース2:年収が低い年(育休中・退職後など)

年収が低いと、配当金を総合課税で申告した方が税率が下がることがあります。

所得税の税率5%の人なら、配当にかかる税金が20%→約15%に下がる計算。

でもこれ、計算が複雑すぎるので、私は基本的に無視しています。

「面倒くささ」と「節税額」を天秤にかけて、面倒くささが勝つなら無視でOK。

ケース3:ふるさと納税や医療費控除で確定申告する年

どうせ確定申告するなら、株の方も一緒に申告すれば損益通算できます。

私の場合、ふるさと納税はワンストップ特例を使っているので、これも回避できています。

「確定申告しない」という戦略を一貫させることが、私のような特性を持つ人には重要です。


具体的な設定方法と、私が使っている証券会社

特定口座(源泉徴収あり)の設定方法

設定自体はとても簡単です。

新規口座開設の場合

  1. 証券会社のサイトで口座開設を申し込む
  2. 口座タイプを選ぶ画面で**「特定口座(源泉徴収あり)」**にチェック
  3. 完了

これだけです。

すでに口座を持っている場合

ほとんどの証券会社で、マイページから口座区分の変更ができます。

  • SBI証券:「口座管理」→「お客様情報 設定・変更」
  • 楽天証券:「マイメニュー」→「口座情報」
  • マネックス証券:「保有残高・口座管理」→「口座情報」

注意点:変更は年に1回、年初にしかできない場合が多いです。

今年すでに取引がある場合は、来年まで待つ必要があることも。

私が使っている証券会社

参考までに、私のメイン口座はSBI証券です。

選んだ理由はシンプルでした。

SBI証券を選んだ理由

  • 手数料が安い:国内株式の売買手数料が無料(ゼロ革命)
  • 画面がシンプル:ごちゃごちゃしていなくて見やすい
  • アプリが使いやすい:スマホからサクッと確認できる
  • NISA口座も同時に管理できる:一つの画面で完結

正直、どの大手ネット証券を選んでも大差ありません。

大事なのは「特定口座(源泉徴収あり)」を選ぶこと。

証券会社選びで悩んで行動できなくなるくらいなら、目についた大手で即開設してください。

NISA口座との併用がベスト

ここで一つ、重要なポイントをお伝えします。

NISA口座は「源泉徴収」とか関係なく、そもそも税金がかかりません。

2024年から始まった新NISAでは、年間360万円まで非課税で投資できます。

つまり、最強の組み合わせはこうです。

私の投資戦略(シンプル版)

  1. まずNISA枠を使い切る(税金ゼロ)
  2. NISA枠を超えた分は特定口座(源泉徴収あり)(自動納税)
  3. 確定申告?何それ美味しいの?(完全放置)

この戦略で8年間、一度も確定申告せずに資産を増やしてきました。

計算が苦手でも、仕組みを味方につければ投資はできる。

これが私の実体験から得た答えです。


「手間を買う」という発想の転換

お金で解決できることは、お金で解決していい

私たち障がい当事者は、日常生活でも多くの「手間」に苦しんでいます。

  • 役所の手続き
  • 契約書の記入
  • 電話でのやり取り
  • 急な予定変更への対応

健常者にとっての「ちょっとした手間」が、私たちにとっては「巨大な壁」になることがある。

だからこそ、お金で解決できる手間は、お金で解決していいんです。

私が「手間を買っている」例

手間解決策コスト
確定申告特定口座(源泉徴収あり)年間数千円〜数万円の税金増
家計簿つけマネーフォワード有料版月額500円
買い物ネットスーパー配送料300〜500円
料理ミールキット割高だが時短

「もったいない」より「楽になる」を選ぶ。

これが、私のような特性を持つ人が生き延びるための戦略です。

「合理的配慮」は自分で作れる

会社や学校では「合理的配慮」を求めることができます。

でも、投資の世界で誰かが配慮してくれることはありません。

だから、自分で自分に配慮するんです。

「特定口座(源泉徴収あり)」を選ぶことは、自分自身への合理的配慮。

税金面で少し不利になっても、それは「精神的健康を守るための投資」です。


海外の事例:アメリカの「Tax-Loss Harvesting」自動化サービス

ここで少し視野を広げて、海外の事例を紹介します。

アメリカでは、WealthfrontBettermentというロボアドバイザーが人気です。

これらのサービスには「Tax-Loss Harvesting(タックスロス・ハーベスティング)」という機能があります。

Tax-Loss Harvestingとは?(初心者向け解説)

含み損のある株を売って損失を確定させ、税金を減らすテクニックです。

例えば、A株で10万円の利益、B株で5万円の含み損がある場合。

B株を売って損失を確定させると、課税対象の利益が10万円→5万円に減る。

アメリカのロボアドは、これを自動でやってくれるんです。

日本ではまだここまで進んでいませんが、「税金関連の手間を自動化する」という発想は世界共通のトレンドです。

日本の「特定口座(源泉徴収あり)」は、ある意味この先駆けともいえます。


「できない自分」を受け入れた日

27歳、診断を受けた日のこと

少し個人的な話をさせてください。

私が自閉スペクトラム症(ASD)と限局性学習症(SLD)の診断を受けたのは、27歳の時でした。

それまでの人生は、本当に辛かった。

学生時代、テストで計算問題だけ白紙で出していました。先生には「努力が足りない」と言われ続けました。

社会人になっても、経費精算で何度もミスをして怒られました。「なんでこんな簡単なことができないんだ」と。

自分でも、自分がわからなかった。

診断を受けた時、医師からこう言われました。

「あなたは怠けているわけでも、努力が足りないわけでもない。脳の特性として、計算処理が苦手なんです」

その瞬間、涙が止まりませんでした。

20年以上背負ってきた「ダメな自分」という重荷が、少しだけ軽くなった気がしました。

「できない」を認めてから、人生が変わった

診断を受けてから、私は発想を変えました。

「できないことを頑張る」から「できないことは仕組みで解決する」へ。

計算ができない?→自動計算ツールを使う 確定申告ができない?→源泉徴収ありを選ぶ 暗算ができない?→スマホの電卓を堂々と使う

「できない自分」を責めるのをやめた瞬間、人生の選択肢が広がりました。

そして気づいたら、計算が苦手な私が3,400万円の資産を築いていた。

これは自慢じゃありません。

「仕組みの力」を借りれば、障がいがあっても資産形成はできる。

その証拠を、私自身が生きています。


まとめ:あなたへのメッセージ

「確定申告が怖い」あなたへ

もし今、確定申告が怖くて投資を始められないなら。

「特定口座(源泉徴収あり)」を選んでください。

それだけで、あなたの恐怖は消えます。

「少し損するのが嫌」あなたへ

確かに、税金面で少し不利になるケースはあります。

でも考えてみてください。

確定申告のストレスで投資をやめてしまったら、「少しの損」どころじゃない大損です。

投資で最も大切なのは「続けること」。

そのために必要な環境を、お金で買う。それは立派な戦略です。

同じ障がいを持つあなたへ

私も、あなたと同じです。

計算ができません。暗算ができません。確定申告の書類を見ると頭が真っ白になります。

でも、投資はできています。

「できない」ことがあっても、「できる」方法は必ずある。

仕組みを味方につければ、私たちだって資産を築ける。

あなたは一人じゃない。

かつて確定申告で泣いた私が、今こうしてブログを書いている。

あなたにもきっとできます。

最後に:小さな一歩を踏み出そう

今日覚えてほしいことは、たった一つです。

証券口座を開くとき、「特定口座(源泉徴収あり)」にチェックを入れる。

これだけで、確定申告という「ラスボス」を倒す必要がなくなります。

完璧な投資家になる必要はありません。

私だって、未だに自分のポートフォリオの損益を暗算で計算できません。

それでも、コツコツ続けてきたら、ここまで来れた。

あなたの小さな一歩を、心から応援しています。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

質問や感想があれば、いつでもコメントしてくださいね。

不器用な私ですが、同じように悩む誰かの光になれたら嬉しいです。

りゅうぞう