目次
  1. 「料理が苦痛」という人へ、あなたは一人じゃない
  2. 見出し1:計算できない私の「料理地獄」時代
    1. 毎日が計量との戦いだった
    2. 「努力が足りない」と言われ続けた20代
  3. ミールキットとの出会い——「逃げ」じゃなく「戦略」だった
    1. きっかけは妻の一言
    2. 「計量いらず」の衝撃
  4. オイシックスを3年使って分かった、リアルなメリット・デメリット
    1. ミールキットの詳細と選び方
    2. 正直に書く「デメリット」
    3. それでも「必要経費」と言い切る理由
  5. 数字を使わないキッチン革命——SLD当事者のための調理ハック
    1. ハック1:計量スプーンを「色分け」する
    2. ハック2:「指」を計量器にする
    3. ハック3:「計量不要レシピ」を集める
    4. ハック4:調味料を「オールインワン」に統一
  6. 実際の使用例:ある休日の昼食作り
    1. Kit Oisix「ジューシーそぼろと野菜のビビンバ」を作ってみた
    2. 失敗談——調味料を入れすぎた日
    3. 主要サービス比較表
    4. SLD当事者に特におすすめのサービス
  7. 海外のミールキット事情——ここでしか読めない情報
    1. アメリカの「Blue Apron」が変えた食卓
    2. ドイツの「HelloFresh」——世界最大手の実力
  8. 心の話:「助けを求める」ことを覚えた日
    1. 「できない」を認めるまでの葛藤
    2. 妻の言葉が全てを変えた
    3. 「助けて」と言えるようになるまで
  9. まとめ:あなたの「必要経費」は何ですか?
    1. 「割高」の先にあるもの
    2. あなたは一人じゃない

「料理が苦痛」という人へ、あなたは一人じゃない

結論から言います。ミールキットは「贅沢品」じゃなく、私にとっての「生存戦略」です。

「レシピに書いてある『大さじ2』って、どのくらい?」 「200gって、目分量でどれくらい?」 「塩少々って、少々ってなに?」

こんなことで頭がパンクしそうになったこと、ありませんか?

私はあります。というか、毎日でした。

はじめまして、りゅうぞうです。38歳、妻と子供が一人います。そして、自閉スペクトラム症(ASD)と限局性学習症(SLD)という2つの障がいを持って生活しています。

特にSLDの影響で、計算が壊滅的にできません。暗算はもちろん、計量カップを見ても数字が頭に入ってこない。「200mlの水」と言われても、それがコップ何杯分なのかイメージできないんです。

27歳で診断がついたとき、ショックより「やっと理由がわかった」という安堵感が大きかった。でも、日々の生活、特に「料理」という避けられない家事との戦いは続きました。

そんな私が出会ったのが、ミールキットという革命的なサービスです。

今日は、「計算が苦手」「料理がストレス」という方に向けて、私の実体験をもとにミールキットの活用法をお伝えします。


見出し1:計算できない私の「料理地獄」時代

毎日が計量との戦いだった

料理って、実は「計算の塊」なんですよね。

普通の人にとっては何でもないことが、私にとっては高いハードルでした。

私が料理で苦しんでいたこと:

  • 計量スプーンの「大さじ」「小さじ」の違いがわからない
  • 「200g」と言われても、感覚的に把握できない
  • 複数の工程を同時進行できない(ASDの特性も関係)
  • レシピの「適量」「少々」が曖昧すぎて混乱する
  • 3品を同時に仕上げるタイミングが読めない

特に辛かったのは、「こんな簡単なこともできないのか」と自分を責める時間でした。

妻に「今日のご飯、塩辛くない?」と言われるたびに、心臓がギュッと締め付けられる。「また失敗した」「俺はダメだ」と、キッチンに立つのが怖くなりました。

「努力が足りない」と言われ続けた20代

診断がつく前の私は、ただの「不器用な人」でした。

「レシピ通りにやればできるでしょ?」 「慣れれば大丈夫だよ」 「ちゃんと集中してる?」

周りの人は悪気なく言っていたと思います。でも、私にとっては「努力しても報われない」という絶望を毎回突きつけられているようでした。

何度レシピを読んでも、数字が頭に入ってこない。計量カップを3回確認しても、「これで合ってる?」と不安になる。

そうやって作った料理は、時間がかかった割に味がブレブレ。家族に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。


ミールキットとの出会い——「逃げ」じゃなく「戦略」だった

きっかけは妻の一言

転機が訪れたのは、3年前のことです。

仕事でヘトヘトになって帰宅した日、妻がこう言いました。

「今日、オイシックスのお試しセット頼んでみたんだけど、一緒にやってみない?」

正直、最初は乗り気じゃなかったんです。「ミールキットなんて割高でしょ」「料理くらい自分でできるようになりたい」というプライドもありました。

でも、実際に使ってみて、人生が変わりました。大げさじゃなく、本当に。

「計量いらず」の衝撃

ミールキットを開けた瞬間、目を疑いました。

野菜がカット済み。調味料が小袋で必要量だけ入っている。

これが、どれほど革命的だったか。

「大さじ2」じゃなく、「この袋を全部入れる」でいいんです。 「200g」じゃなく、「このパックを全部使う」でいいんです。

計算不要。数字との戦い、ゼロ。

私は初めて、「料理が楽しい」と思えました。


オイシックスを3年使って分かった、リアルなメリット・デメリット

ミールキットの詳細と選び方

ここで、私が実際に使っているオイシックスの「Kit Oisix(キットオイシックス)」について詳しく紹介します。

Kit Oisixの基本情報:

  • 価格帯:1食あたり約700円〜1,500円(2人前)
  • 調理時間:約20分が目安
  • 特徴:主菜と副菜が20分で完成するセット
  • 契約形態:定期便(隔週/毎週)または都度購入

SLD当事者として特に助かるポイント:

項目通常の料理Kit Oisix
計量必要(計算地獄)不要(小袋で提供)
野菜カット必要(時間かかる)カット済み(一部)
買い物複数店舗を回る宅配で完結
献立毎日考える選ぶだけでOK
調味料複数を組み合わせ合わせ調味料で提供

正直に書く「デメリット」

もちろん、良いことばかりではありません。3年使って感じたデメリットも正直に書きます。

デメリット一覧:

  1. 価格は確実に高い
    • 自炊と比べると、1食あたり200〜400円ほど割高
    • 月に換算すると、約5,000〜10,000円のコスト増
  2. メニューに飽きることがある
    • 同じようなメニューがローテーションされる時期がある
    • 「また鶏肉か…」と思うことも
  3. 届く曜日が固定される
    • 急な予定変更に弱い(ASD的にはむしろ助かる面も)
  4. ゴミが増える
    • 個包装なので、プラスチックゴミが多め
  5. 量が物足りないことがある
    • 育ち盛りの子供がいると、追加で何か作る必要も

それでも「必要経費」と言い切る理由

「割高だよね?」とよく聞かれます。

はい、割高です。認めます。

でも、私はこう考えています。

「ストレスで心が壊れるコスト」と「ミールキット代」、どっちが高い?

私は過去、料理のストレスで心身のバランスを崩したことがあります。イライラして家族に当たってしまったり、「料理しなきゃ」というプレッシャーで眠れなくなったり。

その「見えないコスト」を考えたら、月1万円のミールキット代は安すぎる投資です。


数字を使わないキッチン革命——SLD当事者のための調理ハック

ここからは、ミールキット以外の「計算を回避する調理テクニック」を紹介します。リハビリ職の方や、支援者の方にも参考にしていただければ嬉しいです。

ハック1:計量スプーンを「色分け」する

100均で色違いの計量スプーンを買い、マスキングテープで名前を貼る。

  • 赤=大さじ
  • 青=小さじ
  • 黄=大さじ半分

数字じゃなく、色で認識することで混乱を減らせます。

ハック2:「指」を計量器にする

これは海外の料理サイトで見つけた方法です。

  • 塩「少々」=親指と人差し指でつまむ量
  • 塩「ひとつまみ」=3本指でつまむ量
  • 油「適量」=フライパンを一周させる量

曖昧な表現を「動作」に変換することで、数字から解放されます。

ハック3:「計量不要レシピ」を集める

最近は「目分量でOK」「計量不要」を謳うレシピ本やYouTubeチャンネルが増えています。

おすすめリソース:

  • 『世界一美味しい手抜きごはん』(はらぺこグリズリー著)
  • YouTubeチャンネル「リュウジのバズレシピ」
  • クックパッドの「簡単」タグ検索

ハック4:調味料を「オールインワン」に統一

複数の調味料を合わせる作業が苦手なら、最初から合わさっているものを使う。

  • 焼肉のタレ → 炒め物の味付けに万能
  • めんつゆ → 煮物、和え物、丼物に対応
  • 鍋キューブ → 鍋だけじゃなく炊き込みご飯にも

「邪道」と言われるかもしれませんが、私たちには私たちの正解があるんです。


実際の使用例:ある休日の昼食作り

Kit Oisix「ジューシーそぼろと野菜のビビンバ」を作ってみた

先日届いた人気メニューを、実際に作った様子をレポートします。

セット内容:

  • 合いびき肉(下味付き)
  • 小松菜(カット済み)
  • にんじん(千切り済み)
  • 温泉卵
  • ナムルのたれ(小袋)
  • コチュジャンだれ(小袋)

調理工程:

  1. フライパンでひき肉を炒める(5分)
  2. 野菜を加えて炒める(3分)
  3. ナムルのたれを加えて混ぜる(1分)
  4. ご飯に盛り、温泉卵とコチュジャンだれをかける

所要時間:15分

計量スプーン、使いませんでした。数字、一度も見ませんでした。

それなのに、家族から「美味しい!」と言ってもらえたんです。

この成功体験が、どれだけ自己肯定感を上げてくれるか。当事者の方なら、わかっていただけると思います。

失敗談——調味料を入れすぎた日

正直に失敗談も書きます。

一度、小袋の調味料を「半分使う」指示だったのに、全部入れてしまったことがあります。結果、しょっぱくて食べられない料理が完成しました。

これは私のASD特性で、「袋は全部使い切る」という思い込みがあったから。途中で止める、という判断が苦手なんです。

対策:

  • 最初にレシピカードを声に出して読む
  • 「半分」の指示があったら、先に袋にハサミで印をつける
  • 家族に「今日は半分だけだよ」と声かけしてもらう

失敗から学び、次に活かす。これも「暮らしの攻略本」の大事な要素です。

主要サービス比較表

サービス名価格帯(1食)計量の有無カット済み野菜おすすめ度
Kit Oisix約700〜1,500円ほぼ不要一部あり★★★★★
ヨシケイ約500〜800円一部必要なし★★★☆☆
コープデリ約600〜1,000円一部必要一部あり★★★★☆
パルシステム約600〜900円一部必要一部あり★★★★☆
Amazonフレッシュ約800〜1,200円ほぼ不要あり★★★★☆
わんまいる約900〜1,100円完全不要調理済み★★★★★

SLD当事者に特におすすめのサービス

【計量が本当に苦手な方へ】わんまいる

「わんまいる」は、湯煎か流水解凍するだけで食べられる冷凍惣菜のセットです。

正直に言うと、料理とは言えないレベルの簡単さです。でも、それでいいんです。

  • 調理時間:5分以下
  • 計量:一切不要
  • カロリー計算:済み
  • 栄養バランス:管理栄養士監修

「今日は本当に無理」という日のお守りとして、冷凍庫に常備しています。

【コスパ重視の方へ】ヨシケイ

ヨシケイは、ミールキットの老舗です。価格が比較的抑えめで、毎日届けてくれるのが特徴。

ただし、カット済み野菜がない場合が多く、計量も一部必要です。SLD当事者には少しハードルが高いかもしれません。

私は「調子がいい週はヨシケイ、疲れている週はオイシックス」と使い分けています。


海外のミールキット事情——ここでしか読めない情報

実は、ミールキットの発祥はスウェーデンなんです。2007年に「Linas Matkasse」というサービスが始まり、その後世界中に広がりました。

アメリカの「Blue Apron」が変えた食卓

アメリカでは「Blue Apron(ブルーエプロン)」が2012年に登場し、ミールキット市場を一気に拡大させました。

Blue Apronの特徴:

  • 1食あたり約1,200〜1,500円(約8〜10ドル)
  • 農場直送の新鮮な食材
  • 詳細なレシピカード付き

興味深いのは、障がい者向けのアクセシビリティ対応が進んでいること。レシピカードに点字版があったり、音声ガイド付きのアプリがあったりします。

日本のサービスも、こうした対応が広がってほしいですね。

ドイツの「HelloFresh」——世界最大手の実力

現在、世界最大のミールキット企業は「HelloFresh(ハローフレッシュ)」です。2021年に日本にも上陸しましたが、2022年に撤退してしまいました。

撤退の理由は「日本の食文化との相性」と言われています。日本人は味付けにこだわりが強く、海外レシピがそのまま受け入れられにくかったようです。

でも、私のようなSLD当事者にとっては、「味付けが決まっている」ことがむしろメリットだったんですけどね。


心の話:「助けを求める」ことを覚えた日

「できない」を認めるまでの葛藤

ミールキットを使い始めたとき、正直に言うと罪悪感がありました

「こんなもの使わないと料理もできないのか」 「他の人は普通にやってるのに」 「甘えてるだけじゃないのか」

自分を責める声が、頭の中でぐるぐる回っていました。

特に、実家の母から「そんな高いもの使わなくても…」と言われたときは、心が折れそうになりました。

妻の言葉が全てを変えた

そんなとき、妻がこう言ってくれたんです。

「あなたが笑顔でいてくれる方が、私は嬉しい」

泣きました。本当に。

妻は続けました。

「料理で消耗して、イライラして、子供に当たっちゃうくらいなら、お金で解決できることはお金で解決しよう。それは逃げじゃなくて、家族を守る選択だよ」

この言葉で、私の中の何かが変わりました。

「助けて」と言えるようになるまで

それから、少しずつ「助けて」と言えるようになりました。

  • 妻に「今日は疲れてるから、冷凍のやつでいい?」と言える
  • 子供に「パパ、計算苦手だから、一緒にレシピ読んでくれる?」と頼める
  • 職場の人に「数字が苦手なので、メモで渡してもらえますか」とお願いできる

「できない」を認めることは、弱さじゃない。

むしろ、自分の特性を理解した上で最適な方法を選ぶことは、生きる知恵だと思います。



まとめ:あなたの「必要経費」は何ですか?

「割高」の先にあるもの

この記事で伝えたかったことをまとめます。

ミールキット活用のポイント:

  1. 計量不要のサービスを選ぶ
    • Kit Oisix、わんまいるがおすすめ
    • 小袋調味料で数字との戦いを回避
  2. 「割高」を「必要経費」と捉え直す
    • ストレスで心身を壊すコストの方が高い
    • 家族の笑顔を守る投資と考える
  3. 自分に合った使い分けをする
    • 調子がいい日は自炊、疲れた日はミールキット
    • 完璧を目指さない
  4. 「助けて」と言える環境を作る
    • 家族に特性を伝える
    • 一人で抱え込まない

あなたは一人じゃない

もしこの記事を読んでいるあなたが、かつての私のように「料理ができない自分」を責めているなら、こう伝えたいです。

あなたは怠けているわけじゃない。 努力が足りないわけでもない。 ただ、脳の特性が少し違うだけ。

だから、自分を責めないでください

ミールキットでも、冷凍食品でも、出前でも、何を使ったっていいんです。大事なのは、あなたとあなたの大切な人が、笑顔でいられること

私は計算が苦手です。暗算もできません。でも、そんな私でも3,400万円の資産を築くことができました。「できない」を認めたからこそ、ここまで来れたんです。

あなたにも、あなただけの「攻略法」が必ず見つかります。

このブログが、その小さなヒントになれたら嬉しいです。



※この記事は2025年1月時点の情報をもとに作成しています。各サービスの価格や内容は変更される場合がありますので、公式サイトでご確認ください。

※オイシックス公式サイト:https://www.oisix.com/ ※わんまいる公式サイト:https://www.onemile.jp/