【ASD/SLD】「できない」をテクノロジーで埋める。生きづらさをハックする私の生存戦略と「神ガジェット」厳選リスト

はじめまして。少しでも「楽」に生きるヒントをシェアしたくて、このブログを書きます。
管理人の[りゅうぞう]です。今日から、私の「生存戦略」を記録するブログをスタートします。
私は現在、自閉スペクトラム症(ASD)と限局性学習症(SLD)という2つの特性を持っています。27歳で診断を受けるまで、私は「なぜみんなと同じようにできないんだろう」と自分を責め続けていました。
私がこのブログで伝えたいこと。それは、「テクノロジーは、現代における『魔法の杖』であり、私たちの『車椅子』である」ということです。
足が不自由な方が電動車椅子を使うように、情報の処理が苦手な私たちは、スマホやAI、最新ガジェットという「道具」を使うことで、諦めていたことが驚くほどスムーズにできるようになります。
■ この記事でわかること
- ASD/SLDの私が実際に救われた「神ガジェット」と「アプリ」
- 初心者でもわかる!最新テクノロジー(AI・IoT)のやさしい解説
- 【マニア向け】Appleのショートカット機能を使った自動化ハック
- 今日から使える、生きづらさを減らす具体的なライフハック
専門家のような難しい話は抜きにして、あくまで「当事者のリアルな目線」で、私が試して本当によかったものだけをシェアします。同じ悩みを持つあなたや、ご家族にとって、この記事が「生きやすさ」へのショートカットになれば嬉しいです。
目次
- 27歳で知った「生きづらさ」の正体と、テクノロジーとの出会い
- 【基礎知識】なぜ発達凸凹に「デジタル」が効くのか?
- 【最新トレンド】2024-2025年のアクセシビリティ技術
- 私の生活を変えた「神ガジェット」3選(ハードウェア編)
- (1) ノイズキャンセリングの最高峰:AirPods Pro / Sony WF-1000XM5
- (2) 聴覚情報処理障害の救世主:スマートペン(Neo Smartpen)
- (3) 読むのが辛いなら「聴く」:OrCam MyEye(オーカム)と代替案
- 【実践編】ASD×SLDの苦手をカバーするアプリ・AI活用術
- 【マニアックコラム】iOS「ショートカット」で脳のメモリを節約する
- 国内外の事例:世界はもっと「優しく」なっている
- まとめ:道具に頼ることは、甘えじゃない
1. 27歳で知った「生きづらさ」の正体と、テクノロジーとの出会い
私が自分の障害(ASD/SLD)に気づいたのは、社会人になって数年が経った27歳の頃でした。
仕事でのミス、口頭指示の理解不能、そして計算への激しい苦痛。「努力不足だ」と自分を追い込み、二次障害で心身のバランスを崩しかけた時、ようやく診断が下りました。
最初は絶望しました。「一生このままなのか」と。 しかし、転機は突然訪れます。ある日、何気なく使ったAI」が、私の世界を変えました。計算や目で文字を追うと数時間かかる書類が、耳で聞けば数分で理解できたのです。
「なんだ、私の能力が低いんじゃなくて、入力方式が合ってなかっただけなんだ」
そう気づいた瞬間、世界が少し明るく見えました。それ以来、私は自分を助けてくれるガジェットやアプリを片っ端から試す「ガジェットオタク」になりました。
2. 【基礎知識】なぜ発達凸凹に「デジタル」が効くのか?
ここで少し、初心者の方に向けて用語の解説を挟みます。なぜ私たちにデジタルツールが必要なのでしょうか?
💡 専門用語解説:アクセシビリティ(Accessibility)
最近よく聞く言葉ですが、これは「近づきやすさ」「利用しやすさ」という意味です。ITの世界では、障がいや年齢に関わらず、「誰でも使える状態にすること」を指します。 iPhoneやAndroidには、最初からこの「アクセシビリティ」機能が標準装備されています。追加料金なしで、あなたのスマホが「助け」になるのです。
💡 専門用語解説:認知特性(にんちとくせい)
情報の「入り口」の得意・不得意のことです。
- 視覚優位: 目で見るのが得意
- 聴覚優位: 耳で聞くのが得意 私のようにSLD(読み書きの困難)がある場合、テクノロジーを使って「苦手な入り口」を回避し、「得意な入り口」に変換することで、驚くほど能力を発揮できることがあります。
3. 【最新トレンド】2024-2025年のアクセシビリティ技術
最新のテック業界では、「障がい者支援」という枠を超えて、誰もが便利に使える「インクルーシブ(包摂的)デザイン」が主流になっています。
生成AI(Generative AI)の爆発的進化
ChatGPTやClaudeなどのAIは、私たちにとって「最強の秘書」です。 「空気が読めないメール」を書いてしまうASDの私にとって、AIに「失礼がないかチェックして」と頼めるのは革命でした。また、長文を「3行で要約して」と頼めば、SLDの「読む負担」を極限まで減らせます。
スマートグラス(Smart Glasses)の台頭
Meta(旧Facebook)やAppleなどが開発を進めるメガネ型デバイス。 これらは、目の前の文字を読み上げたり、会話の内容を字幕で表示したりする未来を実現しつつあります。聴覚過敏や、聴覚情報処理障害(APD)を持つ人にとって、視覚で情報を補完できるデバイスは今後の大本命です。
4. 私の生活を変えた「神ガジェット」3選(ハードウェア編)
ここからは、実際に私が自腹で購入し、今も毎日使っている「生活必需品」を紹介します。これがないと、私は社会生活を送れないと言っても過言ではありません。
(1) ノイズキャンセリングの最高峰:AirPods Pro (第2世代) / Sony WF-1000XM5
ASD特有の「聴覚過敏」がある私にとって、街中の雑音は凶器です。救急車のサイレン、電車のブレーキ音、人混みのざわめき…。これらを物理的にカットしてくれるのがノイズキャンセリングイヤホンです。
- 使用感: 装着した瞬間、世界からフッとノイズが消え、「静寂」を手に入れられます。AppleのAirPods Proは「適応型オーディオ」といって、不快な騒音は消しつつ、車のクラクションなど必要な音は通してくれる機能が優秀です。
- 価格: 約39,000円〜 高価ですが、精神安定剤代わりと考えれば安い投資です。
(2) 聴覚情報処理障害の救世主:スマートペン(Neo Smartpen)
「会議中にメモを取りながら話を聞く」というマルチタスクが、私は絶望的に苦手です。 このペンは、専用ノートに書いた文字と、その瞬間の「音声」をリンクして記録してくれます。
- ここが凄い: 後でノートの文字をタップすると、「その文字を書いていた瞬間の音声」が再生されます。「あれ、ここ何て言ってたっけ?」という時に、ピンポイントで聞き返せるのです。
- 価格: 約15,000円〜
(3) 読むのが辛いなら「聴く」:OrCam MyEye(オーカム マイアイ)と代替案
これは少し高価でマニアックな製品ですが、視覚障害や重度のSLDを持つ方に向けて開発されたイスラエル製のAIウェアラブルデバイスです。メガネの横に装着し、指差した文章を瞬時に読み上げてくれます。
- 体験談: 商品パッケージの細かい成分表示を一瞬で読み上げてくれて鳥肌が立ちました。
- 価格: 約45万円〜 非常に高価ですが、自治体によっては「日常生活用具」として給付対象になる場合があります(要確認)。
【代替案】スマホで十分かも? OrCamは素晴らしいですが、高すぎますよね。実は、iPhoneの「拡大鏡」アプリや、無料アプリの「Seeing AI(Microsoft製)」でも、カメラをかざすだけでかなり高精度に文字を読み上げてくれます。まずはここから試すのがおすすめです。
5. 【実践編】ASD×SLDの苦手をカバーするアプリ・AI活用術
ハードウェアはお金がかかりますが、ソフトウェアなら安価(あるいは無料)で始められます。
Notion(ノーション) + AI
私の脳内は常にカオスです。予定、タスク、アイデアが散乱しています。 Notionというメモアプリは、これらを整理する「第二の脳」です。最近はAI機能が追加され、「ごちゃごちゃ書いたメモ」を「綺麗なToDoリスト」にワンクリックで変換してくれます。 ASD特有の「こだわり」で細かく分類したい欲求も、SLDの「整理できない」苦手さも、AIが吸収してくれます。
Grammarly(グラマリー) / DeepL
英語の読み書きが必要な場面では、この2つが手放せません。 特にSLDがあると、スペルミス(綴りの間違い)に気づけないことが多いのですが、Grammarlyは文脈から推測して訂正してくれます。日本語の文章作成には、ChatGPTに「校正して」と投げるのが一番早いです。
6. 【マニアックコラム】iOS「ショートカット」で脳のメモリを節約する
ここからは中級者〜上級者向け。iPhoneに標準搭載されている「ショートカット」アプリを使った自動化の話です。
私たち発達障がい当事者は、「ワーキングメモリ(脳の作業机)」が狭い傾向にあります。 「家を出る時に、電気を消して、鍵を閉めて、駅までのルートを検索して…」 これらを同時にやろうとするとパニックになります。
そこで私は、iPhoneの背中を2回トントンと叩く(背面タップ)だけで、以下の動作が全て自動で走るように設定しています。
- 自宅のスマートロック(SwitchBot)を施錠
- 部屋の照明・エアコンを全オフ
- 次の予定の場所までのGoogleマップを起動
- ノイズキャンセリングON
■ 設定のコツ 「ショートカット」アプリを開き、「オートメーション」タブから設定します。IFTTT(イフト)という外部サービスと連携させれば、「職場に着いたら自動でスマホをマナーモードにする」といったことも可能です。 脳のエネルギーを「ルーチンワーク」に使わず、温存するためにテクノロジーを使い倒しましょう。
7. 国内外の事例:世界はもっと「優しく」なっている
視野を広げてみましょう。海外では、テクノロジーによる支援はもっと進んでいます。
- Microsoftのインクルーシブデザイン: Xboxというゲーム機には、手先が不自由な人でも足や顎を使って操作できる「アダプティブコントローラー」があります。これは身体障害だけでなく、感覚過敏で通常のコントローラーが握れない人にも応用されています。
- エストニアの電子政府: 行政手続きの99%がオンラインで完結します。対人コミュニケーションが苦手なASD当事者にとって、窓口に行かずに済む社会システムは、まさに理想郷と言えるかもしれません。
日本でも、デジタル庁の発足以降、少しずつ行政サービスのオンライン化が進んでいます。マイナンバーカードを使った手続きなど、「人と話さなくていい」システムは、私たちにとって大きなメリットです。
8. まとめ:道具に頼ることは、甘えじゃない
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
昔の私は、「道具に頼るのは、自分の努力が足りないからだ」「楽をしてはいけない」と思い込んでいました。 でも、視力が悪い人がメガネをかけることを「甘え」と言う人はいませんよね?
私たちにとってのスマホやAIは、「脳のメガネ」です。
- 読めないなら、読み上げてもらえばいい。
- 覚えられないなら、リマインダーに頼ればいい。
- 空気が読めないなら、AIに相談すればいい。
「できないこと」を数えて落ち込む時間はもう終わりにしましょう。 テクノロジーという相棒がいれば、私たちはもっと自由に、もっと自分らしく生きられます。
これからも、このブログでは最新の「相棒」たちを紹介していきます。 もし、「こんなツールが便利だったよ!」という情報があれば、ぜひコメントで教えてください。みんなで情報をシェアして、少しでも生きやすい場所を作っていきましょう。
■ 追記:記事内で紹介した商品の最新情報チェックについて
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