音に敏感すぎて疲れる38歳がたどり着いた、「Loop Experience」と「AirPods Pro」の使い分け。HSP・聴覚過敏の僕が作る、創作のための『結界』の話。

こんにちは、りゅうぞうです。
突然ですが、あなたは「音」に疲れてしまうことはありませんか? 換気扇が回る音、冷蔵庫のブーンという低い音、人混みのざわめき……。 多くの人にとっては「ただの背景音」として処理される音が、僕にとっては時として「脳を直接揺らされるようなノイズ」として襲ってくることがあります。
僕は現在38歳。妻と子供一人と暮らしています。 そして、自閉スペクトラム症(ASD)と限局性学習症(SLD)という2つの特性を持って生きています。
僕が自分の障がいに気づいたのは、27歳の時でした。 それまでの20数年間は、まさに「暗闇の中で手探りをしている」ような感覚でした。周りと同じように努力しているはずなのに、なぜか上手くいかない。「自分はダメな人間なんだろうか」「努力が足りないだけなのか」と、自分を責め続ける日々。 だからこそ、診断がついた時はショックよりも、「やっと理由がわかった」という安堵感の方が大きかったのを覚えています。それは僕が「僕として生きていく」ための再スタートの瞬間でもありました。
再スタートを切ってから、僕は自分の「苦手」を根性論で克服するのをやめました。代わりに、「文明の利器(ツール)」を使って解決することにしたのです。
今日は、そんな僕が生活の中で手放せなくなった2つの「耳の守り神」についてお話しします。 デジタル最強の遮音性を持つ『AirPods Pro』と、 アナログで自然な着け心地の『Loop Experience』。
「集中したいけれど、家族の呼びかけには気づきたい」 「自分の世界に没入して創作活動をしたい」
そんな悩みを持つあなたへ、僕なりの使い分けと、それぞれの愛すべきポイントをご紹介します。
なぜ僕たちは「音」にこれほど疲弊するのか
聴覚過敏やHSP気質の方なら共感していただけると思うのですが、僕たちの耳(脳)は、音の取捨選択が少し苦手です。 例えば、カフェで仕事や創作をしようとしても、隣の席の会話の内容、店内のBGM、食器が当たるカチャカチャという音、その全てが「同じ重要度」で脳に入ってきてしまう感覚。
情報過多で脳のメモリがいっぱいになり、夕方にはぐったりと疲れ果ててしまう。 これを防ぐためには、物理的に「音の侵入」を防ぐしかありません。
そこで最初に僕が頼ったのが、ノイズキャンセリング機能付きのイヤホン、『AirPods Pro』でした。
圧倒的な静寂を作る「デジタル」の盾:AirPods Pro
AirPods Proのノイズキャンセリング機能は、本当に魔法のようです。 装着した瞬間に、世界から「フッ」と音が消える感覚。 電車の中や、騒がしいカフェ、あるいは工事現場の近くを歩く時。このイヤホンさえあれば、そこは一瞬で自分だけの静寂な空間に変わります。
【AirPods Proが得意なシーン】
- 一人での外出時: 電車やバスの走行音を消して、読書や音楽に没頭できる。
- カフェでの作業: 周囲の会話をシャットアウトし、深い集中状態(ゾーン)に入りやすい。
- パニックになりそうな時: 音の洪水に溺れそうになった時、緊急避難的にスイッチを入れる。
しかし、この最強の盾にも「弱点」がありました。 それは、「家族と暮らす家の中では使いにくい」ということです。
遮音性が高すぎるあまり、別室で遊んでいる子供の声や、妻からの「ちょっとこれ手伝って」という呼びかけに全く気づけないのです。 また、長時間つけ続けていると、独特の圧迫感(デジタル処理された無音特有のツーンとした感じ)で、逆に耳が疲れてしまうこともありました。
「音は遮断したい。でも、生活に必要な音や、愛する家族の声は拾いたい」
そんなワガママな悩みを抱えていた僕が出会ったのが、今回紹介するもう一つの主役、『Loop Experience』です。
必要な音だけを通す「アナログ」のフィルター:Loop Experience
『Loop(ループ)』は、ベルギー発のおしゃれな耳栓です。 見た目はアクセサリーのようで、耳の中に丸い輪っかが収まるデザイン。これがいわゆる「耳栓」だとは、誰も思わないでしょう。
僕が使っているのは『Loop Experience』というモデルです。 このアイテムの最大の特徴は、「音を完全に遮断しない」こと。
従来のスポンジ耳栓が「音のボリュームを0にする」ことを目指しているなら、Loopは「音のボリュームを全体的に20〜30%下げて、不快な高音域や雑音をカットする」ようなイメージです。
【Loop Experienceのすごいところ】
1. 換気扇の音は消えるのに、子供の声は聞こえる
これが一番驚いた点です。 リビングでLoopを着けると、キッチンの換気扇の「ゴーッ」という音や、冷蔵庫のモーター音、エアコンの風切り音といった「環境ノイズ」が見事にカットされます。 それなのに、すぐそばで話している妻の声や、遊んでいる子供の声は、少し音量は下がるものの、クリアに聞こえるのです。
これは、Loopの構造にある小さな穴(アコースティックチャンネル)が、自然な音の通り道を確保しているからだそうです。 電気を使わないアナログな構造だからこそ、音が不自然にこもったり、機械的な違和感を感じたりすることがありません。
2. つけっぱなしでも疲れない「開放感」
AirPods Proのような密閉感や圧迫感がほとんどありません。 耳の穴に優しくフィットするシリコン(またはフォーム)のイヤーチップと、耳のくぼみに収まるリング状の本体。 とても軽量なので、朝起きてから夜寝るまで、一日中つけっぱなしにしていても耳が痛くなりにくいのです。
3. 電池切れの心配がない
アナログなので、当然充電は不要です。 「あ、充電切れてる!」というストレスから解放されるのは、地味ですが大きなメリットです。
僕の使い分けスタイル:創作のための「結界」を張る
現在、僕はシーンに合わせてこの2つを使い分けています。
■ ガッツリ外出モード・深い集中用 = AirPods Pro 一人でカフェに行き、ブログの構成を練ったり、複雑な調べ物をする時はこちら。 「完全に外界を遮断して、自分の中に入り込む」必要がある時は、デジタルの力に頼ります。
■ 自宅モード・執筆活動用 = Loop Experience 自宅のリビングで小説のプロットを考えたり、シーンの執筆をしたりする時はこちらです。 僕にとってLoopを耳に入れる行為は、「創作のための結界(けっかい)」を張る儀式のようなもの。
Loopをつけると、余計な生活ノイズがフィルターでろ過され、頭の中が静かになります。 でも、子供が「パパ、見て!」と呼べばすぐに反応できる。 妻が「お茶飲む?」と聞いてくれれば、「ありがとう」と返せる。
「家族との繋がりを保ちながら、自分の世界も守る」
これができるようになったことで、僕の自宅での創作活動は劇的に快適になりました。 以前は、子供の声が気になってイライラしてしまい、そんな自分に自己嫌悪……という悪循環がありましたが、Loopのおかげで「音のストレス」だけを減らすことができたのです。
苦手なことは、道具に頼っていい。
僕たちのような特性を持つ人間にとって、生活の中には「目に見えないハードル」がたくさんあります。 計算が苦手だったり、急な予定変更にパニックになったり、そして今日のテーマのように、音にひどく疲れてしまったり。
昔の僕は、「みんなが我慢しているんだから、僕も我慢しなきゃ」と思っていました。 でも、27歳で診断を受け、自分の特性を理解してからは考えが変わりました。
「目が悪い人がメガネをかけるように、音が辛いなら耳栓をすればいい」
ただそれだけのことなんです。 『Loop Experience』は数千円で購入できる、生活を少し楽にするための「メガネ」のような存在です。
もし、あなたが今、周囲の音にイライラしたり、疲れ果てていたりするなら。 あるいは、お子さんが音に敏感で辛そうにしているなら。 ぜひ一度、この小さな「輪っか」を試してみてください。
世界は、思ったよりも静かで、優しい場所かもしれません。
(まとめ)
【今回紹介した商品】
- Loop Experience(ループ エクスペリエンス)
- おすすめ:自宅での作業、育児中、聴覚過敏の方、会話を楽しみたいライブ会場など
- 特徴:電池不要、自然な聞こえ方、長時間つけても痛くない
- Apple AirPods Pro
- おすすめ:通勤通学、カフェでの深い集中、絶対的な静寂が欲しい時
- 特徴:圧倒的なノイズキャンセリング、iPhoneとの連携
不器用な僕ですが、こうして道具の力も借りながら、これからも自分らしい表現を探していこうと思います。 このブログが、あなたにとっての「生きやすさのヒント」になれば嬉しいです。







