こんにちは、りゅうぞうです。

このブログに辿り着いてくださり、ありがとうございます。 まずは少しだけ、私の話をさせてください。

2025年現在、私は38歳。妻と子供一人の3人家族で暮らしています。 一見、どこにでもいる父親に見えるかもしれません。でも、私には少しだけ人とは違う「装備」があります。

私は、自閉スペクトラム症(ASD)限局性学習症(SLD)という2つの障がいを持っています。

「暗闇の中の手探り」だった20代

私が自分の障がいに気づいたのは、27歳の時でした。 それまでの20数年間は、まさに「出口のない暗闇の中で手探りをしている」ような感覚でした。

「普通」になろうと必死でした。周りの人と同じように努力しているはずなのに、なぜかうまくいかない。 「なんで自分はこんなにダメなんだろう」 「もっと努力すれば、みんなみたいになれるはずだ」

そうやって自分を責め続け、心も体もボロボロになっていました。 27歳で診断名がついた時、正直なところショックよりも、「やっと理由がわかった」という安堵感の方が大きかったことを覚えています。それは、私が「偽りの自分」を脱ぎ捨て、「私として生きていく」ための再スタートの瞬間でもありました。

私の「できない」と「できる」

障がいがあるからといって、全てができないわけではありません。でも、凸凹は確実にあります。

【苦手なこと】

  • 暗黙の了解を読み取ること:「空気を読む」のが本当に苦手です。
  • 急な予定変更: パニックになりかけます。
  • 計算と文字: SLD(学習障害)の影響で、簡単な暗算すら苦痛です。数字が踊って見えることもあります。

【得意なこと】

  • 深い集中力: 興味のある分野には、寝食を忘れて没頭できます。
  • 独自の視点: 人とは違う角度から物事を見ることができます。

今日は、そんな不器用な私が、ある「プライド」を捨てて手に入れた、新しい生き方についてお話しします。


「障害者割引」を使うことへの葛藤

みなさんは、障害者手帳の割引制度を使っていますか? 私は最初、どうしてもこの手帳を窓口で出すことができませんでした。

「仕事をして、給料をもらっている自分が、割引を受けるなんてズルいんじゃないか?」 「周りから『あの人、障がい者なんだ』って目で見られるのが怖い」

そんな「変なプライド」が邪魔をしていたのです。 特に、家族と一緒の時。「パパは障がい者だから安いんだよ」という現実を突きつけられるようで、正規料金を払って「普通の父親」のふりをしようとしたこともありました。

でも、ある時気づいたんです。 私たちは、健常者の方々よりも、生きているだけで「見えないコスト」がかかっているということに。

  • 感覚過敏で疲れやすく、タクシーを使わざるを得ない日。
  • ストレスで体調を崩しやすく、かさむ医療費。
  • 将来、今のペースで働き続けられるか分からない不安。

この割引は、「恵んでもらうもの」ではなく、私たちが社会で生き抜くための「装備」であり「権利」なのだと。 そう割り切れた時、私の中で新しいルールが生まれました。

りゅうぞう流マイルール:「割引分はすべて投資へ」

そのルールとは、「障害者割引で浮いたお金は、なかったものとして全額投資信託へ回す」というものです。

これを私は「見えないライフガード作戦」と呼んでいます。 具体的にどういうことか、私の日常を例にご紹介します。

1. 美術館や映画館でのケース

例えば、映画館。一般料金だと2,000円ですが、障害者割引を使うと1,000円になります。同伴者(妻)も1,000円になることが多いです。 合計で2,000円も安くなります。

以前の私なら「ラッキー!浮いたお金でポップコーン買おう」となっていたでしょう。 でも今は違います。 スマホを取り出し、その場で証券口座のアプリを開きます。そして、浮いた2,000円分、投資信託を「スポット購入」するのです。

2. 公共交通機関や高速道路

電車やバス、高速道路の割引も同様です。 私はSLDがあり計算が大の苦手なので、厳密に「◯◯円浮いた」と計算するのはストレスになります。だから、ざっくりでOKにしています。 「今日は遠出したから、だいたい1,000円くらい浮いたかな?」 その感覚で、1,000円をポチッと投資します。

計算が苦手な私のおすすめ投資商品(銘柄)

ここで、読者の方からよく聞かれる「じゃあ、具体的に何を買えばいいの?」という質問にお答えします。 計算や分析が苦手な私たちが選ぶべきは、「ほったらかしでOK」な商品一択です。

私が実際に「割引貯金」の投入先にしているのは、以下の2つのような「全世界株式(オール・カントリー)」「S&P500」に連動する低コストな投資信託です。

  1. eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
    • これ一本で、日本を含む世界中の企業に分散投資ができます。「どの国が伸びるか?」なんて考える必要がありません。思考のコストをゼロにできます。
  2. eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
    • アメリカの優良企業500社にまとめて投資できます。

※投資はリスクがあります。必ずご自身の判断で行ってくださいね。でも、この「割引された分」は、もともと「支払うはずだったお金」。心のリスク許容度はかなり高くなるはずです。

プライドを捨てて得た「心の処方箋」

このルールを始めてから、私の心には大きな変化がありました。

かつて、手帳を出す瞬間に感じていた「惨めさ」や「申し訳なさ」。 それが今では、「未来の自分への仕送り」というポジティブな感覚に変わったのです。

窓口で手帳を提示する時、私は心の中でこう呟きます。 「ありがとうございます。この差額は、将来働けなくなった時の私のために、大切に積み立てさせてもらいます」

そう思うと、不思議と背筋が伸びるんです。 割引を利用することは「弱さの証明」ではありません。 それは、自分と家族を守るための「賢い戦略」なのです。

「助けて」と言える強さ

私たちは、どうしても「一人で頑張らなきゃ」と抱え込みがちです。 特に、診断を受けたばかりの頃や、周囲の無理解に苦しんでいる時は、「普通」に見せようとして必死になりますよね。

でも、あえて言わせてください。 使える制度を使い、人の手を借り、社会の仕組みに頼ることは、決して恥ずかしいことではありません。 むしろ、自分の特性を理解し、必要なサポートを適切に求めることは、とても高度な「自立」の形です。

もし今、あなたが手帳を使うことにためらいを感じているなら。 まずは一度、割引を受けて浮いたその数百円を、貯金箱に入れてみてください。 そして、「これは私が私のために勝ち取った未来だ」と思ってください。

最後に

私がこのブログを書く理由はただ一つ。 「あなたは一人じゃない」と伝えたいからです。

かつての私のように、暗闇の中で自分を責めているあなたへ。 そして、どう接していいか戸惑っているご家族へ。 私の失敗談や、生活の中で見つけたささやかな「工夫」が、少しでも心の重荷を降ろすヒントになれば嬉しいです。

不器用な私ですが、これからもありのままの日常を綴っていきます。 どうぞ、ゆっくりしていってください。