育児

娘の不登校体験から学んだこと~情緒学級での学びと成長の記録~

皆さん、こんにちは。父である私が、長女の不登校経験について率直にお話ししたいと思います。この体験記が同じような状況で悩んでいる方々の参考になれば幸いです。

不登校のはじまり

娘が小学4年生になった春のことでした。それまで情緒学級に通いながらも、なんとか学校生活を送っていた娘が、突然「学校に行きたくない」と言い出したのです。

朝になると「お腹が痛い」「頭が痛い」と訴え、次第に教室に入ることができなくなっていきました。当時の私は、「なぜ?」という思いでいっぱいでした。

娘の様子の変化

3年生までは、確かに学校生活に不安はあったものの、情緒学級の先生方のサポートもあり、何とか乗り越えていました。しかし4年生になり、先生も変わり、人間関係が急に難しくなったことや、クラスの人間関係の複雑さが増してきたことで、娘の心の負担が大きくなっていったようです。

家では、布団から出られない日々が続き、私自身も途方に暮れる毎日でした。

転機となった専門家との出会い

藁にもすがる思いで、教育相談センターに相談に行きました。そこで出会った教育カウンセラーの先生の言葉が、状況を変えるきっかけとなりました。

「お母さん、今のお子さんには休養が必要なんです。この時期を大切にしましょう」

この言葉で、私の中の焦りが少し和らぎました。

家での過ごし方を見直す

娘の気持ちに寄り添いながら、無理のない範囲で生活リズムを整えていくことにしました。

・朝はゆっくり起きる ・好きな絵を描く時間を作る ・図書館で本を借りてくる ・料理を一緒に作る

少しずつですが、娘の表情に明るさが戻ってきました。

フリースクールを探しが大変だった

娘が不登校になって3ヶ月が経った頃、家での生活が安定してきた反面、同年代との交流がなくなっていることが気になりはじめました。そんな時、教育相談センターの先生から「フリースクールという選択肢もありますよ」とアドバイスをいただきました。

最初は右も左もわからない状態でした。 ・インターネットで検索 ・口コミサイトのチェック ・不登校の親の会での情報交換 ・教育委員会への問い合わせ

情報を集めれば集めるほど、選択肢の多さに戸惑いを感じました。

実際に見学に行ってみると、フリースクールによって、 ・教育方針の違い ・活動内容の差 ・施設の規模 ・費用の開き などが大きいことに気づきました。

最初に見学した所は、学習重視の所でしたが、娘は「圧迫感がある」と言って、涙ぐんでしまいました。

大切にした選択のポイント

試行錯誤の末、以下のポイントを重視することにしました。

  1. 少人数制であること
  2. 強制的なカリキュラムがないこと
  3. 自分のペースで過ごせる環境
  4. アート活動が充実していること(娘の興味)
  5. 通いやすい場所であること

費用面での悩み

フリースクールの月謝は決して安くありません。 ・入会金 ・月謝 ・教材費 ・活動費

家計への影響を考えると、躊躇する気持ちもありました。しかし、妻と話し合い、教育費として優先することを決めました。

少しずつの変化

半年ほど経った頃から、娘に少しずつ変化が見られるようになりました。

・図書館で借りた本の感想を話すようになった ・習い事の体操教室に行けるようになった ・学校の友達と電話で話すようになった

小さな一歩一歩でしたが、確実に前に進んでいました。

しかし、フリースクールでの限界

当初は期待を持ってフリースクールに通い始めた娘でしたが、3ヶ月ほど経った頃から新たな課題が見えてきました。

・集団での活動にやはり緊張を感じる ・人間関係でのストレスが出てきた ・朝の支度に毎回疲れてしまう ・体調不良を訴えることが増えたので、やめる方向になりました。

5年生になる直前、娘が「少しずつ学校に行ってみたい」と言い出しました。

最初は週1回、2時間だけ。それも保健室から始めました。情緒学級の先生が付き添ってくださり、徐々に教室に顔を出せるようになっていきました。

気づいた大切なこと

娘の様子を見ていて、ハッと気づきました。無理をして「フリースクールに行かなければ」と思い込んでいたのは、もしかしたら私の方だったのかもしれません。

家庭学習への移行を決めた理由

  1. 娘のペースを最優先にしたい
  2. 心身の負担を減らしたい
  3. 個別の学習支援が必要
  4. 興味のある分野を深く学びたい
  5. 生活リズムを整えやすい

はじめての家庭教師

最初に週1回、家庭教師の先生に来ていただくことにしました。 選ぶポイントは、 ・不登校支援の経験がある ・優しい雰囲気の方 ・娘の興味(特に理科と図工)に対応できる ・時間の融通が利くを重視しました。

家庭学習のスケジュール作り

編集:学研プラス
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無理のない範囲で、以下のような一日の流れを作りました。

午前中: ・9時頃 ゆっくり起床 ・基礎的な学習(算数・国語) ・休憩を多めに入れる

午後: ・好きな本を読む ・図工や工作の時間 ・オンライン学習 ・家庭教師の時間(週1回)

オンライン学習の活用

・学習支援サイトの利用 ・オンライン家庭教師 ・教育動画の視聴 ・プログラミング学習

娘のペースで進められる教材を選びました。

■ 工夫した点

  1. 学習記録ノートの作成 ・今日やったこと ・わかったこと ・疑問に思ったこと を記録
  2. 視覚的な教材の活用 ・カラフルな付箋 ・マインドマップ ・図解ノート
  3. 気分転換の工夫 ・散歩 ・庭での植物観察 ・料理 ・手芸

■ 家庭教師との良好な関係

週1回の家庭教師の時間は、単なる学習の時間以上の意味を持つようになりました。

経済面での工夫

家庭学習に関わる費用を見直し、以下のように調整しました。

・教材費の精選 ・オンライン教材の活用 ・図書館の積極利用 ・家庭教師の時間配分の工夫

現在の様子

家庭学習を始めて1年が経ちました。娘は自分のペースで着実に成長を続けています。

・基礎学力の定着 ・興味分野の深い学び ・精神的な安定 ・将来への希望

これから選択される方へ

家庭学習という選択は、決して簡単な道のりではありません。しかし、以下のような場合には有効な選択肢となり得ます。

・集団活動が苦手 ・個別のペースが必要 ・心身の回復が優先 ・特定分野の深い学習希望

おわりに

「正解」は一つではありません。むしろ、わが子に合った学びのカタチを見つけ出すプロセスこそが大切だと実感しています。

試行錯誤は続きますが、娘の笑顔を見るたびに、この選択は間違っていなかったと感じています。

悩んでいる方へ。 お子さんのペースを大切に、ご家族に合った方法を見つけていってください。必ず、道は開けるはずです。